こんにちは!
心理カウンセラーのリエコです。
「ヒプノセラピー(催眠療法)」ってご存じですか?
催眠療法‥ときくと、眠っている間になにかが起きるようなイメージを抱く人も多いかもしれません。
お弟子仲間の竹内えつこカウンセラーがヒプノセラピーを取り入れているときき、先日カウンセリングをしてもらったんです。
そこでとても面白い体験ができたので、今日はそのレポートをしたいと思います。
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ヒプノセラピーを受けてみようと思った理由
以前から気づいていたことがありました。
イメージワーク(誘導瞑想)の時に、途中から意識が飛んでしまったり、イメージの世界に入れない時があることを。
あるところまでは潜れるのですが、入っていけない領域があるのです。
根本師匠はそれを「フォーカスパーソンと同じ痛みを持っているから、感情がフリーズしてしまうのだ」と説明してくれました。
「痛くて感じたくない感情」を感じないために、感情に蓋をしているから、その奥に入っていけないのです。
でも、感情は感じることで昇華されます。
だったら、ちゃんと感じて昇華したい!
そこで、いつも無意識に逃げてしまう「感じたくない感情」と向き合うべく、
自分ではどうやっても辿り着けないその「感情の蓋の奥の領域」へ、ヒプノテラピーに連れていってもらうことにしたんです。
ヒプノセラピーとは、セラピストの誘導で「催眠状態」になり、潜在意識に働きかけることで、心の問題を癒したり解決したりする療法です。
イメージワーク(誘導瞑想)との違いは、もっともっと深いリラックス状態に導かれること、オーダーメイドで自分が見たい世界に連れて行ってもらえること、かなと思います。
セラピストの誘導で「見たい世界に連れていってもらえる」とはいっても、実際にその世界を覗きにいくのは自分自身。
なので、セラピストは全力で誘導し、受ける側は「○○を解決したい」「○○を癒したい」という目的意識をもって全力で臨む、二人三脚の取り組みです。
今回の目的は、「感情の蓋」の奥の世界を覗くこと。
ヒプノセラピーでは、催眠状態のイメージの中で、
・過去の出来事と向き合う
・子供の頃の自分に会いにく
・前世を見にいく
・ハイヤーセルフとつながる
といったことができるそう。
今回の私の目的は「感情の蓋の奥の世界を覗きにいくこと」ですから、この中でいうと「過去の出来事と向き合う&子供の頃の自分に会いにいく」を選択したことになります。
でもここで、えつこカウンセラーから、さらなる選択肢が。
「ヒプノセラピーでは、わざわざ痛みを感じに行かなくても、痛みを昇華することができるんですよ」
潜在意識にアクセスすることで、「痛みの経験から得られる学びのみ」を取り出すことができるのも、ヒプノセラピーのメリットなのだそう。
よって、感じたくない感情をわざわざ感じることなく、過去の出来事を昇華できるというのです。
でも、私はずっと「感情の蓋」の奥の世界がみたくて仕方がありませんでした。
自分が「心に蓋をしてしまうほどの痛み」がどんなものかをよく知りたかったし、
蓋の奥でその痛みと今も対峙している「幼い自分」をひとりにしておけない気持ちもありました。
なので、敢えて「痛みを感じにいく」ことを選択。
事前カウンセリングで「感情に蓋をしてしまった原因」を検証していきました。
ヒプノセラピー、私の場合。
私が感情に蓋をしてしまった原因。
それは、ざっくり言うと「母と私と弟の三角関係」。
1つ年下の弟がいるのですが、母が弟ばかりをかわいがっているように見えて、すごくさみしかったんです。
長女あるあるですね。
本件は、これまで何度も何度も掘り下げてきました。
そして、何度も何度も思い返したので、映像を思い浮かべることは容易にできます。
でも、感情が麻痺しちゃってるのか、痛みがぜんぜん感じられないんです。
それは痛みが昇華されてるからでは?と思いきや、
現実に起きている事象には、まったく癒されている実感がありません。
今でも「誰か」が「私じゃない方」を大切にしている様子を感じると、胸をえぐられるような感情がこみ上げ、まだ痛みが癒されていないことを知るのです。
大人の私は、ちゃんと理解しています。
母の背景的な事情も、母にとってはそれが精いっぱいだったことも。
思考で理解できてしまうから、余計に、幼い頃の感情にたどり着きにくくなっているのかもしれません。
幼い頃の私の感情は、「心の蓋」の奥に存在感を感じさせながら、けっして表にでてきてくれないのです。
いよいよ、ヒプノセラピー開始。
ヒプノセラピーに入る前に、まずは座学。
私たちに馴染みのない「催眠」について学び、
これからどのような行程を経て進められていくかのレクチャーを受けます。
そして、催眠にかかるかどうかのチェック(レモンを思い浮かべて唾液が出るか?)、本番前の導入を兼ねた「軽い瞑想状態」の体験を経て、いよいよ本番です。
体から全ての力が抜け、
えつこカウンセラーの声だけが私の中にはいってきます。
そして、誘導の言葉に従っていくと、
私の中にふわりとイメージが浮かんできました。
私の中にはじめに浮かんだイメージは、3歳の頃。
小さな私が、母と弟の様子を、少し離れたところからみています。弟はとても小さくて可愛くて、母はとても愛おしそうに弟をみています。
私は「弟ばかり見ていて、私を見てくれない」「私のことも見てほしい」と思いながら、
「弟のお世話が済んだら、私の番がくる」と思って、待っています。
でも、私の番がくることはありません。
母に甘えることはしません。母が壊れてしまうから。
私はさみしさでいっぱいになり、
最後は「私は居なくていい人なんだな」と、すねてしまいます。
その風景をみている私は、意識もしっかりしていて、えつこカウンセラーの呼びかけに1つ1つ答えています。
体感としては「知っていたけど思い出せなかったもの」に触れている感覚。
さみしい気持ちが胸に広がるけど、大きな感情ではありません。
ずっと知っていたから。
でも、閉じている目から涙がポロポロと落ちてきます。
涙がこみ上げるような熱い気持ちではないのに。
あの涙は、「幼い私」の涙だったのかな。。
「私の無意識」は、この感情を私に感じさせたくなかったのかもしれません。
幼い私にとって、それはきっと耐えられない痛みだったんです。
怒ることが出来たらまだよかったのかも。
「けんちゃんばっかり!」
「次は私だけ見てくれる番なのに!」って。
でも、いつも自分を二の次にして精一杯やっている母にはどうしても甘えられなくて、弟のことがとても可愛くて、私は諦めることにしたのかもしれません。
えつこカウンセラーは「それは、あなたがよく知っている感情ですか?」と私に確認し、「よく知っている」と答えると、こんどは「私が初めてその感情を抱いたシーン」へと誘導していきました。
私の中に浮かんだ「初めてその感情を抱いたシーン」は、私が1歳半の頃。
顕在意識では記憶にあがったことがない、初めての情景でした。新生児の弟を、母が世話しています。
私は、母が弟の世話をしている様子を、隣でじっと見ています。
弟をみて「私よりも小さな赤ちゃんがいる」と感じ、
母が弟のおむつを替えている様子を見て「弟は小さくて弱いから、母が世話をしないと何もできないんだな」と感じています。
その時の私の心の中に「さみしい」という感情はなく、
「弟は、私よりも小さくて弱い存在だから、しょうがない。」
「それまで自分だけを見ていた母の視線が、すべて弟に注がれてしまったけど、しょうがない。」と感じています。
そこには、いろいろなことを「しょうがない」と諦めている1歳半の私がいました。
「小さな私」の心象風景を眺め終えると、
こんどはえつこカウンセラーが、現実の世界へと誘導してくれます。
私の体の中に浄化の光をながしてくれたような。。(←ここは記憶があやふや)
ゆっくりと時間をかけて現実に戻り、セラピー終了です。
ヒプノカウンセリング、振り返りの時間。
感情の蓋は「怒り」であるといいます。
だから、私も、感情の蓋の向こうには「怒り」があるのかなと思っていました。
でも、感情の蓋のその奥にあったのは、「怒り」ではなく「諦め」でした。
「諦め」も「怒り表現」の1つなのかもしれませんね。
「リエコちゃんは、自分だって赤ちゃんなのに、”しょうがない”といって諦めちゃたんですね」とえつこカウンセラー。
あぁ、それは、、とても馴染みがある感覚だな。。
物事に対しても、対人関係においても、今では「私のパターン」と化しています。ここからきてたのか!驚
例えば対人関係において、現在の私は、
「愛してほしい人に、見てもらえない」の痛みを感じたくなくて、
大切な人との距離を縮められないところがあります。
上手く運ばなくなると、”しょうがない”といって諦めるのです。
「”しょうがない”と諦めて自己完結する前に、気持ちを伝えてみてもよかったのかもしれませんね。」とえつこカウンセラー。
たしかに、その通りです。
そして、もっと自分が「どうしたい」とか「こうしてほしい」と感じてもよかったのかもしれません。
「今日の学びを生かすために、『しょうがない、と諦める』パターンを手放すための第一歩を決めませんか?」
私が決めたのは、こんなことでした。
【好きな人や関わりたい人に対して、「愛されない」という怖れを越えて、関わりを諦めないこと】
本来は、ごく簡単なハードルを設定することが、チャレンジ継続のコツ。
なのに、我ながらものすごく難度の高いハードルを設定してしまいました汗
でも、古いパターンを手放して、この機会に変わりたいなと思ったんです。
だから、これからもトライし続けていきたいと思っています。
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今回のセラピーを通して得られたことは、これらの学びだけではありません。
「幼い私」がひとりで感じていた感情を「大人の私」が共感してあげられたことで、自分と繋がる感覚が強くなったことも、大きな収穫。
大人の私が「自分の事よりも、母や弟を思いやってあげたんだね。えらかったね。」と言ってあげることができて、「幼い私」が喜びました。
それから‥書いていて思い出したのですけれど。。
当初の目的は「感情を感じきって、昇華すること」だったのに、イメージするのに必死すぎて、その目的をすっかり忘れていました汗
でも、もしも今回、痛みがすっかり昇華されたなら、
「愛されないという怖れを越えて、大切な人との関わりを諦めない」というチャレンジにも至らなかったわけなので、結果的には、私にとってよい展開だったかなぁと思っています。結果オーライ!笑
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さいごに、ヒプノセラピーの感想を。
自分ひとりでは、ここまで深く自分の中に潜れなかったと思います。
また、私が無意識に発するキーワードを的確にキャッチし、点と点をつなげるようにして伝えてくれたセラピストのおかげで、自分ひとりでは得られない視点をもらうことができました。
ヒプノセラピーは、「セラピスト」と「クライアント」の二人三脚の取り組みといいますが、そういう意味でも「誰に誘導してもらうか」は、とても大事。
今回えつこさんに導いてもらえてとてもラッキーでした。
イメージワークが苦手な方、感情に蓋して頑張ってしまいがちな方にも、いいのではないかな。
これを機に、古いパターンを手放すべく、トライ&エラーしていきたいと思います!
心理カウンセラー リエコ