カウンセラーのリエコです。
「デッドゾーン」について記事を書くにあたり、師匠根本さんのブログをポチポチしていたら、このような記事と出会いました。
7年前の記事です。
そして、この部分を読んでものすごく納得したのです。
私の行動を辿ると、まさに記事の通りだったから!
「どうしたらいいのかわからない」となった時、
私はひたすら自力で打開策を考え、
思いつくことは全部やっていきました。
その末に辿り着いたのが「思考の声から離れる」こと。
五感に集中すること、体を動かすこと、韓流ドラマをみること‥などいろいろ。
でも、この後ふたたび迷走し始めます。
好きなことに没頭して、心にほんの少しだけパワーが戻った頃、
このまま自堕落に過ごしていていいのかな・・
何も前に進まないまま、時間ばかりが過ぎていく・・
現状打破の「次の一手」を考えないと・・
そんな不安に包まれてしまったんです。
でも、自分の中のアイデアは出尽くして、これ以上何も浮かびません。
やり尽くしちゃったんです。
かといって、無気力状態はそのままで、
どうにかしなきゃと動く元気もなく、
問題にすっぽりと包まれたまま、
自分がどんな状態なのかもよくわからずにいました。
そこで、です。
先ほどの引用記事は、次のように続きます。
デッドゾーンに陥るくらいですから、できることは全部やって来られてるわけです。
手が尽きたからデッドゾーンなわけです。
でも、実はそれでもやってない領域があるのです。
それは・・・「やりたくないこと」。
一人でやるときって、どうしたって「できること」とか「やりたいこと」とか「この方法なら行けるんじゃないか?」というものを選びます。
嫌なこと、やりたくないことは見ないようにするか、理屈を付けてしないことを正当化します。
だって嫌なんだもの。
例えば、とても自立的にバリバリ頑張ってる人にとっては「助けを求めること」がタブーです。
そう。
デッドゾーンを抜け出すカギは「やりたくないこと」。
この記事にある通り、私も、デッドゾーンから抜け出る前にやっていたことが「2つ」ありました。
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1つ目は、「助けを求めること」。
どういうわけだか「自力で頑張る機能」が内蔵されていた私には、
これまで「誰かに助けを求める」という発想がありませんでした。
何かにつけ「自分ひとり」で方法を探り、
それなりに成果を上げることができてしまったので、
もうそれが「自分のやり方」になっており、
私の中には「助けを求める」という選択肢が存在しなかったんです。
でも、今回の「無気力状態」は、もうお手上げでした。
もう次の一手が見つからない。
どうしたらいいのかわからない。
もうどうしようもなくなって、
師匠である根本さんに助けを求めました。
カウンセリングをしてもらったんです。
自分ひとりでできることは、もう限界で、
この状況を抜け出すには「誰かの助けが必要だ」という境地にやっと至ったわけです。
そして、助けを求めたことで、
自分の中にはない発想を与えてもらったり、
自分が自分に与えられない承認や肯定をもらったり、
ひとりの時には味わえない心強さをもらったり、
とてもたくさんの力をいただきました。
苦しみの中にいるクライアントさんの立場を体感できたことは、
カウンセラーとしてとても大切な経験となりました。
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私が「デッドゾーン」から抜け出る前にやっていたこと。
2つ目は、「ひとり暮らしを始めたこと」です。
これまで何十年にもわたって検討してきたことでした。
でも、実家が通勤に便利な場所にあるからとか、いろいろ理由をつけて、実行に移せずにいたんです。
でも、意識の底では、ずっと知っていました。
「私の慢性的問題の大元があるとしたら、コレだ」ということを。
両親とのキョリが近すぎるのです。
これまでモニターカウンセリングを50件ほどやってきたのですが、
私とよく似た問題を抱えるクライアントさんと接するたびに「自分の問題」をみているような気持ちになり、
クライアントさんに伝える言葉が、自分に刺さりまくっている状況でもありました。
それで、「もう、どうしたらいいのかわからない」という境地に至った時、エイッと行動に移したんです。
結果、ものすごく自分の枠を広げることができました。
新しい部屋に住み始めて、もうすぐ半年。
日当たり良好すぎる明るい部屋で、丁寧な暮らしを目指して暮らしています。
両親との関係も、離れてみないと気づけなかったことがたくさんあって・・
それはまた機会があれば書いてみたいと思います。
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書いてみて思いましたが、
私がやっていたことって、私以外の人には何でもないことばかりですね。
◆助けを求めること
◆ひとり暮らしを始めこと
大学に入りたての若者たちだって、普通にやっていることではないでしょうか。
そんな簡単なことなのに、私にとっては心理的な高い壁に阻まれて、なかなか実行に移せないことだったんですよね。。
本当に、根本さんのブログにある通りだったなと思います。
でも、そうして自分の枠の中から外に出たところに答えがあるのです。
それは新しい人生、新しい価値観、新しい世界を手に入れること。
おそらく、いずれはやらなくてはいけないこと。
今逃げても、また今度その機会は訪れます。
なんせ、自分の枠を広げるために自ら望んで起こしてることですから。
「デッドゾーン」という言葉をきくと、
ネガティブな印象を持たれる方が多いかもしれません。
でも、見方を変えれば、
「これまでのやり方では、この先には進めないよ」と言って、
「新しい生き方」や「新しいやり方」に向かって背中を押してくれるもの。
すなわちそれは、「バージョンアップのきっかけ」ともいえます。
私の場合は、
・「助けを求める」という選択肢を増やせたこと
・クライアントさんの気持ちを理解できたこと
・実家から独立し、今とても自分らしく暮らせていること
などなど、たくさんの恩恵がありました。
むしろこれを学ぶための半年だったのかなぁとさえ感じるほど。。
これを読んでくださっているみなさんの中に
もしも「燃え尽き」や「デッドゾーン」を迎えた方がいらっしゃるなら、
その時には「チャンス!」と思って、
新しい世界への扉を開いてみてはいかがでしょうか。
それまでの自分には想像できない世界が待っているかもしれませんよ!
心理カウンセラー リエコ