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心理カウンセラーリエコのブログ

「休職」からの社会復帰が心配。[ココロノマルシェ]

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今日は『ココロノマルシェ』に寄せられたご相談にお答えしたいと思います!

ココロノマルシェとは

根本裕幸カウンセラーの「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、寄せられたご相談にお答えする、お悩み掲示板です。 

+++【ご相談】+++++++++++++++++

長く療養を取ると、仕事に、社会復帰に、できるものなのでしょうか?

はじめまして。
アラサーのしーたけと申します。
私は3月の初旬から現在まで、体調を崩して会社を休んでいます。
体調を崩したと言いますと、持病の喘息を日々の疲れなどからこじらせてしまい、息切れ症候群と医者から診断されました。
息切れ症候群とは、体内の酸素が足りなくなっていて日々疲れやすかったり、活動すると、ハアハアと息切れがすぐしてしまったりすることらしいです。
3.4月と自宅で療養し、その症状が前より改善されてきた実感があったので、職場に迷惑もかけているし、もう戻らなくちゃ…と思い、再度病院を受診したところ、まだ改善が少ししかできていないから、働いてもいいけどあんまり無理はしない方がいいと言われました。
私自身も体調はまだ完全に症状はよくなっていない気はしていますが、少なくとも前よりはよくはなっているので、復帰を考えていました。
ただ病院受診後、やっぱりもうちょっと休んだ方がいいのでは…?という思いもかけ巡っていて、あまり長く休みすぎても逆に社会復帰できなくなりそう…と不安になってしまったり(気持ちは行きたいのに、拒絶反応?とか、出たりとかするのかな…とか思ったりしちゃいます)、職場に迷惑もかけていたりするので、早く戻らなきゃ…という気持ちも出てきて、色々考えたいたらどうしていいかわからなくなり、涙が止まらなくなって、ここにわーっと相談させていただきました。
長く療養を取っていると、仕事に、社会復帰に、できるものなのでしょうか?そこが一番不安な点です。
個人的なお話もさせていただきましたが、よろしくお願いします。

 from しーたけさん

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しーたけさん、はじめまして!

カウンセラーのリエコです。

ご相談をいただいてから、少し時間が経ってしまいましたが、その後ご体調はいかがですか?

休職して日が経つにつれ、職場を不在にしていることへの不安、周りの方に迷惑を掛けることへの申し訳なさ、今後の仕事生活への不安など、いろいろな気持ちが重なってぐるぐるしてしまう気持ち、、とてもよくわかります。。

自分が不在にすることで、誰にどんな負担を掛けることになるのか想像できてしまうなら、その気持ちはなおさら大きいものではないでしょうか。

私は、休職から仕事復帰して、もうすぐ1年になります。

私の休職経験が何かしらお役に立てるかもしれないなぁと思い、この1年を振り返りつつ、回答させていただこうと思います。

 

 

◆社会復帰のタイミングについて

3.4月と自宅で療養し、その症状が前より改善されてきた実感があったので、職場に迷惑もかけているし、もう戻らなくちゃ…と思い、再度病院を受診したところ、まだ改善が少ししかできていないから、働いてもいいけどあんまり無理はしない方がいいと言われました。

現実問題として、復帰時期の見極めは非常に難しいものだと思います。

私の場合は、体調不良の症状が、カラっと改善するものではなく、1年~数年かけてゆっくりと回復するといわれるものだったので、どの程度の回復で「仕事復帰」をするのかも、自分の感覚や判断に委ねられました。

初めてのことだし、とても判断が難しかったけど、周りの方にアドバイスをもらいながらよくよく考え、「もう体調は大丈夫!」と確信して3ヵ月で復帰。

それでも、1年が経った今、あの頃の状態を振り返ると、ぜんぜん「大丈夫」ではなかったぁなと感じています。

確かに、いちばん辛かった時期に比べたらだいぶ動けるようにはなっていたのですが、「体調不良ではない」というだけで、「元気に働ける」レベルには至っていなかったということは、実際に働いてみないとわからないことでした。

また、復帰後すぐは体が思うように動かず、とても混乱しました。
頭は「休職前の仕事ペース」を覚えているので、同じように仕事を進めようと体に指示出しをするのだけど、体がぜんぜんついてこないのです。
なので、初めの頃は、想定していた仕事量をこなせなくてヤキモキ。
そして、少しして体が慣れてくると、こんどは無意識に「休職前のペース」に合わせて、体を動かそうとしていきます。
でもそれは、病み上がり体にとってはハイペース。結果的に無理を重ねることになり、午後の4時頃になるとスタミナが切れてぐったり。。

そんなことが続いて、復帰後の数週間で「このままだとまた元の症状に戻ってしまう」「自分の体は自分で守らなければならない」という思いに至ります。

もしも今「休職中の私」に言葉を掛けられるとしたら、「しっかりと動けるようになるまで休みなさい」と言いたいです。その見極めが難しくはあるのですけどね。。
でも、結果的には、支えてくれた周りの方に「ありがとう」をお返しするためにも、それがいちばん大切だと感じています。

もしも、しーたけさんが既に復帰されていたら、「自分のペース」を大切にお過ごしくださいね!

 

 

◆社会復帰への想い。

長く療養を取っていると、仕事に、社会復帰に、できるものなのでしょうか?そこが一番不安な点です。

初めての休職生活において、「社会復帰」への不安は大きいものだと思います。

私も初めてでしたので、休職中はしーたけさんと同じような想いがありました。

 「これ以上休んだら社会に復帰できなくなるのではないか」
 「休養生活に慣れすぎて、仕事生活のペースに戻れなくなるのではないか」

この「社会復帰できないこと」への不安。
掘り下げていくと、私の場合はそこに「社会復帰できない⇒お給料がもらえない⇒生活できない⇒生きていけない」といった潜在的な怖れがありました。だから、社会生活に戻れなくなることが怖かったんです。

でも、復帰して体調不良のしんどさを感じ始めると、「やっぱり、私にとっては体が健康であることが一番大事なことだ」と思い至り、私はそれらの怖れを「健康な体で仕事を楽しみたい」という目標に転換し、健康な体を取り戻すことにコミットしました。 

同じ状況で「これまで通り会社で仕事をすることは自分の体にとって負担が大きいから、社会復帰するために、自宅でできる仕事に転職しよう」とか「自分のペースで社会復帰を果たすために、フリーで仕事ができるよう資格を取ろう」と考える人もいるかもしれません。

しーたけさんが「社会復帰できるものなのか(できなかったらどうしよう)」と不安に感じるのは、どのようなことに対してでしょうか?

怖れのモトに気付けると、その対策をたてることができるようになります。
いちど掘り下げてみてはいかがでしょうか?

  

 

◆「休職」が教えてくれること。

なぜ休職するに至ったのかを一言で表すと、私の場合は「休職前の仕事環境が、自分の心や体のペースに合っていなかったから」だと思っています。

仕事生活の中に、楽しさ/やりがい/義務/責任感/仲間との連携/などが増すにつれ、自分の心や体を「仕事」に合わせるようになっていきました。いつの間にか「仕事軸」になっていたんです。

体調を崩したと言いますと、持病の喘息を日々の疲れなどからこじらせてしまい、息切れ症候群と医者から診断されました。

私自身も体調はまだ完全に症状はよくなっていない気はしていますが、少なくとも前よりはよくはなっているので、復帰を考えていました。

「職場に迷惑をかけている」ことが気にかかり、まだ体調が十分に回復していないのに、復帰を検討されているしーたけさんは、とてもまじめで、周りの方への配慮もできる、思いやりのある方なのだなぁと感じました。

でも、周りの方を想うあまり、自分のことを二の次にしてしまっているところに、私と同じ「仕事軸」な感覚があるように感じたのですが、いかがでしょうか?

 

この休職は、「仕事軸(他人軸)になってるよ」というアラートだと思うのです。 

「2度目の休職」を迎えないためにも、この機会にいちど仕事との付き合い方を見直して、「自分軸」な自分らしい働き方を見つけてみませんか?

★私にとって、私生活と仕事のベストなバランスは?
★私はどんなペースで働きたい?
★そもそも、今の仕事は自分にあってる?
★もしも自由に仕事を選べたら、この仕事を選ぶ?

 こんな風に、いろいろな視点で「今の仕事」を眺めた上で、復帰後にはどんな仕事生活にしていきたいのかを、できるだけ具体的に描いていきます。例えば、

☆仕事と私生活のバランスを「仕事9:私生活割⇒仕事6割:私生活4」にして、もっとプライベートを充実させたい。
☆今の仕事場で、ゆくゆくはこんな仕事もしてみたいから、仕事しながら〇〇を学んでみよう。

もしも復帰後に「同じ環境」「同じ仕事」に戻った場合、意識していないとつい休職前の「お馴染みの生活スタイル」に戻ってしまいがちですが、このように具体的なビジョンを描いておくと、仕事軸にぶれかけても、スッと「在りたいポジション=自分軸な仕事スタイル」に戻ることができます。 

 

 

自分の体は自分でしか守ることができません。

もしもまだしーたけさんが療養中でしたら、是非ご自分の体としっかりと向き合って、復帰後の生活が、より自分らしく、有意義になるための「自分との作戦会議」の時間にあててみてはいかがでしょうか?

もしも既に復帰されているのでしたら、意識的に休息をとりながら、是非しーたけさんの「体調に合った仕事のペース」「自分軸な仕事スタイル」を探して見てください。

くれぐれもお体をお大切にお過ごしくださいね!

 

 

心理カウンセラー リエコ

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