心理カウンセラーのリエコです。
今日は『ココロノマルシェ』に寄せられたご相談にお答えしたいと思います。
根本裕幸カウンセラーの「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、寄せられたご相談にお答えする、お悩み掲示板です。
+++【ご相談】+++++++++++++++++
どうしたら楽しく仕事できるようになるでしょうか?
「自分は仕事ができない」という思いに日々苦しんでいます。
私の中に、仕事ができる人=アイディア出し、企画、開発など何かを0から生み出せる人、クリエィティビティに溢れている人という思い込みがあるため、それらができない=わたしは仕事ができないという思いに繋がっています。
実際自分の仕事は作業系の仕事が多いので、評価されない、つまらない、こんなの私の年次でやる仕事じゃないのにと思ってしまいます。
他の会社の友達とかと比べて、あの子はもっと大きな仕事をしている、責任ある仕事をしている、活躍している、それに比べて自分は全然だし自分にそんな大きな仕事、責任ある仕事は無理と思うー方、あの人達とわたしは何が違うんだろう?私にもできるんじゃない?とも思ったり。
何度か異動をしていますが、そのたびに自分がやっている仕事はつまらなく感じ隣の芝が青い現象に陥ります。
学歴の良さも逆にコンプレックスになっています。
仕事ができる人だと思われたい、成果を出したい、認められたい、評価されたいという思いが強い分自分はその反対だという思い込みが強くなります。
どんな仕事でもやりがいを見つけて楽しく仕事できるようになるにはどうしたらいいのでしょうか?
from ダンボさん
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ダンボさん、はじめまして!
心理カウンセラーのリエコです。
周りと自分を比較してしまうこと、ありますよね。。
そういう時って、たいてい相手の中に「自分にないもの」をみて、重苦しい気持ちになってしまうものです。
でも、ご相談文を読ませていただいて私が感じたのは、ダンボさんが比較している対象が、「他の誰か」ではないんじゃないかな、ということ。
そして、自分で自分に「ダメ出し」したり、自分で自分の「価値」を感じられないことが、1番苦しいのではないかな、ということでした。
そんな感覚に、お心当たりはありませんか?
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自分を否定するとき、どんな人よりもいちばん辛辣なのは「自分」だといいます。
「自分の痛みに寄り添う自分」が不在のまま、「辛辣な自分」に責め続けられるのだとしたら、それはとてもしんどいことですよね。。
ダメ出しをしている自分は、周りを見渡して、「ダメな自分」の証拠集めをしていきます。
●私はクリエイティブな仕事ができない(だから私は仕事ができない)。
●このような仕事は、私の年次でやる仕事じゃないのに(担わされている)。
●私だって他の会社の友達みたいに大きな仕事をしてもいいはずなのに(できていない)。
●学歴が良いのだから、もっと活躍できるはずなのに(できていない)。。
そして自分に言うんです。
「ほらね、だからやっぱり私は”仕事ができない”んだ」って。
我に返って
「あの人達とわたしは何が違うんだろう?」
「わたしにもできるじゃない?」
と思っても、”私は仕事ができない”という思い込みが強いと、
「自分にそんな大きな仕事は無理」
「自分には責任ある仕事は無理」
というマインドに引き戻されてしまいます。
本当にダンボさんは仕事ができないのかどうかは別として、です。
思い込みって、オソロシイですよね。。
では、ダンボさんが比較している対象って何なのでしょう?
それもやっぱり「自分自身」なのではないでしょうか。
ダンボさんには「こう在りたい」という理想があって、その「理想の自分」と「今の自分」とを比較して苦しくなっている、ということはありませんか?
「理想の自分」とは、”思考が作り出した自分”と言い換えることもできます。
ご相談文を読ませていただいて感じたのは、きっとダンボさんて、とても謙虚で、前向きで、真面目で、努力家な方なのだろうなということでした。
そして、ご相談文がとても分かりやすくまとまっているのは、きっと冷静な目をもち、思考的に自分を俯瞰できる方なのだと思います。
自分の学歴、経験してきたこと、勤続年数、同級生の活躍など、様々なものを俯瞰できてしまうと、「こう在りたい」という理想の自分が見えてしまうのかもしれませんね。
どんな仕事でもやりがいを見つけて楽しく仕事できるようになるにはどうしたらいいのでしょうか?
ダンボさんが求めている「楽しく仕事をする」ことは、「感情の自分」が喜ぶことであり、求めていることですよね?
だから、いちど思考の作り出す「理想の自分」から離れて、「感情の自分」が求めている”楽しい”がどんなことなのかを探っていく必要があるのかもしれません。
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学歴の良さも逆にコンプレックスになっています。
学歴のよいお仲間たちが活躍されているのをみていると、眩しく感じてしまいますよね。
そうしているうちに、一層「自分への期待」も高まってしまうのは、ダンボさんも同様に”できることがいっぱいある方”だからだと思うんです。
でも、思考が”こう在りたい”と考える「ダンボさんの理想の姿」が高くなればなるほど、自分へのプレッシャーになりますし、
高まるほどに「承認欲求」も高まりますから、成果を出さなきゃ、良い仕事しなきゃ、という意識が働いて、自分で自分に課すハードルも上がっていきます。
だから「私には無理」「私はできない」って感じやすくなってしまうのかもしれませんね。
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どんな仕事でもやりがいを見つけて楽しく仕事できるようになるにはどうしたらいいのでしょうか?
ダンボさんが楽しく仕事をするためには、究極的には「自分をよく知り、自分が”本当に得たいと感じるもの”を得られる仕事につくこと」「自分がいつも自分の味方で、どんな自分にもマルをあげられるようになること」なのではないかな、と思います。
そのために、まずは自分のことをよく知ること。
「良い所」「悪い所」、「好きなこと」「嫌いなこと」をよく知り、本当の意味で「したいこと」「したくないこと」、「できること」「できないこと」を探っていきます。
その上で、カウンセリングの場であれば、以下のようなことをお尋ねしていくと思います。
◆ダンボさんが仕事の「やりがい」を感じるのは、どんな時だと思いますか?
例えば、
・自分の才能を生かせたと思った時
・やりたいことがやれている時
・人から感謝された時 ・・等
◆ダンボさんにとって仕事とは、「ライフワーク」ですか?「ライスワーク」ですか?
*ライフワーク=「仕事=いきがい」という考え方。
*ライスワーク=「仕事=食べていくためのお金を稼ぐもの」と割り切った考え方。
ダンボさんにとって、本当の意味で「合う仕事、やりたい仕事」は何かが理解できると、今いるポジションの中にそれを見つけたり、よりよい場所を求めて行動することができます。
例えば、
ダンボさんがやりがいを感じるのが「人から感謝された時」だった場合には、
今の仕事の中に「人から感謝されること」を探したり増やしたりすることをしていくとか、
それが他部署で叶うと感じたなら、異動するための働きかけをしていくという選択肢ができます。
ダンボさんのやりがいが「自分の才能を生かせたとき」ならば、
自分の「できること」の中から”生かしたい才能”を選択し、それが今の仕事で果たせない時には異動や転職という選択もありますし、
”仕事は生活を支えるもの”と割り切って、仕事以外に「才能を生かして楽しむこと」を見つけることもできます。
そして、自分の中に「自分の味方」を育てると、
前に進みたい時には、自分を励まし応援したりしてくれる仲間ができるし、
自分をつい否定してしまった時には「そんなことないよ!」と打ち消してくれる仲間が現れます。
これを、「自己肯定感を上げる」ともいいます。
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ところで、ダンボさんは本当に「できない」のでしょうか?
「私には無理だ」という思い込みがあると、
・頑張っても頑張っても、自分を認められない。
・人から認められることで、やっと自分を認められる。
・チャンスが訪れても、行動に移せない。又はスルーしてしまう。
・向かいたい方向に進めない。
というような状態に陥りやすくなります。
ダンボさんにはお心当たりはありますか?
それって仕事場に限ったことでしょうか?
カウンセリングの場でしたら、ダンボさんがどうしてそのような思い込みを抱くことになったのかを掘り下げ、その「誤解」を解いていきます。
でも、自分を知っていく中で、「私には無理だ」という思い込みも薄れていくのではないかなと思っています。
自分を掘り下げるのは、「思考」ではなく「感情」を使っていく作業です。
「こうあるべき」を外して、ダンボさんの心とつながってみてくださいね!
うまくいかない時には、ぜひカウンセラーを頼ってみてください。
ご相談をお寄せくださり、ありがとうございました!
心理カウンセラー リエコ