心理カウンセラーのリエコです。
今日は『ココロノマルシェ』に寄せられたご相談にお答えしたいと思います。
根本裕幸カウンセラーの「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、寄せられたご相談にお答えする、お悩み掲示板です。
+++【ご相談】+++++++++++++++++++
自分の感情に気がつくのが遅い
はじめて書き込みさせていただきます。よろしければヒントいただければと思います。
私はどうも理不尽なことをされたような時に怒りを感じるのが遅く、数日かかってしまうことが多いのです。
そしてようやく怒りを自覚しても、この出来事は本当に怒ってもいいようなことなのかな?と悩んでしまうのです。湧いてくる感情にいいも悪いもなく、ただ怒っているのを認めればいいのだと思うのですが、どうしても、感じていいのか?と不安になってしまいます。こんな風に感じる私がおかしいのではないか、などという悩みに取り憑かれてしまうのです。
それというのも、子供の頃に何か学校のクラスで問題があったような時、詳しく事情を聞くなどせず、とりあえず身内である私に問題があると決めつけて周りと一緒に責め立てる父と、とりあえず何事も自分が我慢して事を丸く収めたいタイプの母から受けた教育によるものではないかと思っています。
もう少し早く、相手の攻撃に気がついて、そしてできれば軽くしっぺ返しなどができるようになればストレスも少なくなりそうに思います。こんな私はどうすればいいでしょうか?
from まいさん
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まいさん、初めまして!
カウンセラーのリエコです。
「理不尽だ!」とあとあと気付いてものすごく腹が立つのに、タイミングを逃して反発できない。。それはモヤモヤが残りますね。
「あの時に戻れたら○○って言ってやるのに!」などとアレコレ考えていると、余計に腹が立って、でもその怒りのぶつけどころがない・・みたいな。
まいさんの「もう少し早く相手の攻撃に気がついて、できればしっぺ返しできたらいいのに」というお気持ち、ごもっともだと思います。
私はどうも理不尽なことをされたような時に怒りを感じるのが遅く、数日かかってしまうことが多いのです。
そしてようやく怒りを自覚しても、この出来事は本当に怒ってもいいようなことなのかな?と悩んでしまうのです。
まいさんは、「自分の感情に気づくのが遅い」ことに加え、「自分の感じた感情に自信がない」ことで不安になってしまうんですね。
具体的には、こんな風に感じられているのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか?
・私は腹が立つんだけど、他の人だったら怒ることなのかな?
・こんな風に感じるのは、私の心が狭いからかな?
・この感情をどう表現するのが正解なんだろう?
・普通の人は、こういう場合どうするんだろう?
・そう感じる自分は、他の人から見てどうなのかな?
感情を感じても、それを自分で「ただ認める、受け止める」ことができなくて、
同じ状況の他の誰かが「○○って感じたの」と”自分と同じ感情”を伝えてくれた時に、やっと安心して認められるような感覚。。
もしもお心当たりがあるなら、感情を感じるごとに「不安定さ」や「不安感」も押し寄せるわけですから、とてもしんどい状態にいらっしゃるのだろうなぁと思います。
それというのも、子供の頃に何か学校のクラスで問題があったような時、詳しく事情を聞くなどせず、とりあえず身内である私に問題があると決めつけて周りと一緒に責め立てる父と、とりあえず何事も自分が我慢して事を丸く収めたいタイプの母から受けた教育によるものではないかと思っています。
お父様は、まいさんの「言い分」や「感じたこと」を二の次にして、周りに同調してしまわれたんですね。
私の勝手な推測ですが、お父様はもともと「自分よりも周りを尊重する」傾向があって、また「身内=自分」という感覚も強い方であることから、そういった態度をとられたのかなぁと思うんです。
でもまいさんにしたら、身内である自分の事情を聞くことも、感情を受け止めてくれることもなく、相手方についてしまったわけですから、子供心にどれだけ傷ついたでしょうね。。
また、お母さまは、何かと自分が我慢して「周りに沿おう」とされる方なんですね。
ご両親がそういう性質をもたれるようになったのは、ご両親なりの事情があったのでしょう。
でも、まいさんのおっしゃる通り、子供の頃の習慣というのは、マインド形成に大きく影響を及ぼしますから、
そういった環境に生まれ、価値観を育ててきたまいさんにも、ご両親のスタイルが大きく影響していると考えるのが自然です。
それはすなわち、「自分の感情や考え方を二の次にして、周りや一般常識に沿わせていくスタイル」です。
私はどうも理不尽なことをされたような時に怒りを感じるのが遅く、数日かかってしまうことが多いのです。
そうなってしまうのも、まいさんの中に潜在的にある「相手に沿わせていくスタイル」が、無意識に「相手を受け入れて」しまうことから生じる事象なのかもしれません。
それは、言い換えると「自分の感情よりも、相手の言動を優先している状態」。
まいさんが「自分の感じた感情に自信がない」となってしまうのも、こうした背景が生じさせているのではないかな。。
「相手に沿う」ことがクセになっているから、相手が理不尽なことをしても無意識に沿わせてしまって、あとあとになって「自分の感情」に気づいてギャーってなるのです。
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自分の感情は「自分にしか」感じられません。
同じ事象に対しても、人ごとに、それぞれ違う感じ方があるのです。
そう考えると、自分の感じたことが人と違うことは「当たり前」ですね。
それでも「自分の感じた感情に自信がもてない」と不安を感じるのだとしたら、
「周りに合わせる」のマインドがまいさんの中に根強くあることと、
あとひとつ、「自分との繋がりが弱い」のではないかなと思います。
自分との繋がりが弱いから、自分のことがよくわからず、だから「自分の感じた感情」にも自信がもてないのです。
まいさん、今回ご相談をくださったことをきっかけに、自分との仲直りをしてみるのはいかがでしょう?
方法は、お友達と仲良くなるのと同じです。
自分の「良い所」や「悪い所」、「好きなもの」や「嫌いなもの」などなど、自分のことをよく知ることから、自分との絆を深めていくのはいかがですか?
そして、「自分の感じていることを受け止めてくれる自分」を、自分の中に育てていくんです。
これを「自己肯定感を上げる」とも言います。
まいさんがどんなことを「感じて」どんなことを「言葉にして」も、
相手が違う意見を持っていたとしても、
自分が「自分の一番の味方」になって「だよね!」って認めてくれたら、
とても心強いと思うのです。
どうせ「自分の感じたこと」と「人が感じたこと」なんて、違うことが「当たり前」なのですから。
新しいマインドを植え付けていく作業ですから、簡単にいかないこともあるかもしれないけど、サポートが必要になった時には、カウンセラーを頼ってみてくださいね。
自分との繋がりが強くなって、今よりももっと素直で正直に感情を感じられるまいさんになっていかれますよう、応援してます!
心理カウンセラー リエコ