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心理カウンセラーリエコのブログ

続・自己肯定感の低い夫を助けてあげたい[ココロノマルシェ]

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 カウンセラーのリエコです。

『ココロノマルシェ』に回答したコチラの件に、お返事をいただきました。

breaktime.hatenadiary.com

 

+++【ご相談】+++++++++++++++++

ご回答ありがとうございます。
夫のことを、私の物差しでしか理解してあげられず、それなのに自分の力でどうにかできないかともがいて居たんだなぁと思いました。

それ以上、夫が自分を責めないよう、相手を追い詰めて夫が嫌われたりしないよう、アドバイスをするので、夫にしたら、わかってくれない、俺が間違っていて、私まで相手の味方をするのか!と自分を拒絶された気持ちになっていたのだと思います。
どこか孤独感を感じで、寂しそうな様子にも見えていました。
夫が誰かを責めてしまっているときは、同じ、もしくはそれ以上の熱で自身を傷つけてしまっているのですね。。。
まずはそういう夫をまるごと理解し、受け止めてあげたいと思います。
同調や共感できない内容のときは傾聴でもいいのでしょうか。

そして、
辛かったでしょうという言葉にとてもホッとしました。
誰にも相談できず居たので本当にありがたいです。

子供達の前では決して夫をキレさせないように気を使っていますが、突然不機嫌になると私にも子供にも当たり散らす時があるので、そんなときは、子供達を守ってあげられない自分を情けなく思っています。
子供達の心の傷にならないかも気になっていました。

が、私にもできることがあると分かったので気を長くして、自分を大切にしたいと思います。夫と子供達、そして自分自身のココロがが喜ぶ選択をしていきたいです。

本当にありがとうございました。

 from むぎのすけさん

+++++++++++++++++++++++++++++

 
むぎのすけさん、こんにちは!
その後いかがお過ごしでしょうか
??

むぎのすけさんからいただくお便りには、いつもご家族への愛情があふれています。とても愛情深い方なのだろうなぁ。
そして「気を長くして、自分を大切にしたい」という言葉に、ホッとしています。

読ませていただいた中に「お子様に関するお悩み」が書かれていたのですが、私には子供がいないので無責任なお返事はできないなと思い、経験豊富な先輩カウンセラーたちにも意見を仰いでみました(守秘義務については十分気をつけていますのでご安心ください)。
いろいろな観点があり、視野を広げることができて、私自身もとてもよい勉強をさせていただきました。ありがとうございます!

それらを踏まえて、むぎのすけさんから頂いたお返事についての私なりの考えをまとめてみました。

 

■旦那さんのこと。

同調や共感できない内容の時は傾聴でいいのでしょうか?

旦那さんに同調できないことだってありますよね。。
でも、傾聴は「同調」しなくてもOKなんです!
「共感」とは、相手の感じたままを共有すること。
「同調」とは、言動を相手に合わせ、同じ意見や態度になること。
「傾聴」とは、相手に「共感」した上で話を聴いていくこと。
なので、同調できない話には、「あなたはそう感じるんだね」というふうに話を聞いていくのはいかがですか?心の中で「私は違うんだけどね」と言ってることは、もちろん内緒です笑

むぎのすけさんのご相談文から、旦那さんの状況を理解しよう、どうにか良くしてあげたい、というあたたかい気持ちが伝わってきます。むぎのすけさんというよき理解者がそばにいてくれることで、旦那さんはどんなに支えられ救われているのでしょう。本当にお幸せですね。
でも、旦那さんのお病気を改善に向かわせるのは、専門の医師やサポートスタッフの領域ですから、あまり気負わずにいてくださいね。

 

■子供たちのこと。

子供達の前では決して夫をキレさせないように気を使っていますが、
突然不機嫌になると私にも子供にも当たり散らす時があるので、そんなときは、
子供達を守ってあげられない自分を情けなく思っています。
子供達の心の傷にならないかも気になっていました。

旦那様はとても優しい方とうかがっていますので、むぎのすけさんが心配されているのは、旦那様がキレた時に「たまたま居合わせた子供たちがトバッチリを受けて当たり散らされた時に」子供たちを守ってあげられないこと、という理解ですすめさせていただきますね。

そして、はじめに1つシェアさせてください。それは、先輩カウンセラーから話を聞く中で気づいたことなのですが、叱られたり怒鳴られたりすることが繰り返しあると、そこに「耐性」ができるんです。それは「麻痺」ともいいます。
私自身も子供時代からよく父の怒鳴り声を聞いてきたので、父の怒鳴り声に「自分が麻痺している」という自覚がなかったのですが、「時に、私の失敗を執拗に叱ってきたり、思い通りにいかないことを私のせいにして怒鳴り散らしてくる」という旦那様と長く暮らしているむぎのすけさんも、同じ状態ではないかなと思ったのです。
何が言いたいかというと、もしも旦那さんのキレた状態に、むぎのすけさんが「あまりにひどい」と感じられることがあれば、麻痺していない人にとって「それ以上にひどいと感じられる状況」であるということです。
ご自分の感覚が「麻痺しているかも」という視点を持つことは、物事をフラットに見る上で必要だと思いましたので、シェアさせていただきます

その点に関しては、子供たちも同じかもしれません。
父親から理不尽な怒りを向けられることは、大きなストレスとなるわけですが、それが日常的にとなると、だんだん感覚は麻痺して耐性ができてくることが考えられます。
でも、だからストレスにはならないかというと、それは別で。
私の場合、父の怒鳴り声には耐性がありましたが、他の人(特に男性)の怒鳴り声には非常に敏感でした。多感な頃に痴漢を捕まえたことがあったのですが、取り調べの警察官が犯人に対してものすごい勢いで怒鳴る声に、体が大きく震えだし大泣きしてきまったことがあったんです(痴漢を捕まえるほど勇敢だったのに…!)。これもおそらくトラウマによるものかなと思っています。
父親と同居しているわけなので、なにかしらのトラウマができてしまう心配はありますが、この状況でむぎのすけさんが「できること」を考えるなら、できるだけ子供をそういった場から逃がすこと、子供とコミュニケーションをとること(子供の想いを聞いてあげる、それを聞いて子供に対して必要なことをする、等)など、トラウマが大きくならない工夫をしていくことではないかと思います。
ただし、もしも旦那様がキレた時に「子供たちがターゲットになりやすい」ということであれば話は別で、その時には、間に入って食い止める、子供を父親から引き剥がす、といった「子供たちを全力で守る(=逃げる)」姿勢が必要になると思います。

 

■むぎのすけさんのこと。
そしてここから、私が「いちばん大事」だと思うことを述べたいと思います。
ここまでいろいろなことを書いてきたのですが、これらはある意味「理想論」です。
実際のところ、普段の生活の中では、想定していないこともたくさん起こるだろうし、突発的な状況に対してどうしたらよいのか戸惑うこと、頭で考えているように進まないこともたくさんあると思います。
そんな時に、「自分を責めない」こと、そして「ひとりで背負わない」こと、要は「むぎのすけさんご自身の心&体を健康に保つこと」が、いちばん大事だと私は思います。
「旦那さんの病気を理解すること」以上に、むぎのすけさんが「自分の心と繋がり、自分に無理をさせないこと」です。
なぜなら、旦那さんにはむぎのすけさんという理解者がいますが、旦那さんがお病気である今、むぎのすけさんを理解し支えられるのはむぎのすけさんだけだからです。

始めのご相談のお返事に「自分軸をもつ」「自分は自分、夫は夫」とお伝えしましたが、さらに言うなら「まずは自分」です。


◆「助けたい」の気持ちについて。
ご相談文のタイトル「自己肯定感の低い夫を助けてあげたい」にもありますが、ご相談文を読ませていただいても感じるのは、むぎのすけさんは「助けたい」の気持ちがとても強い方だということです。
助けてあげられないことを自分のせいに感じて、罪悪感を感じたりしていませんか?
むぎのすけさんのご相談文は、すべてご家族の心配です。だから、もしかしたら自覚がないのかもしれないけど、むぎのすけさん、相当しんどいのではないですか?もう、まいっちゃってるのではないですか?本当は「自分が助けてもらいたい」と感じられてはいませんか?

さらには、今ご家族に対して感じられているのと同じような「助けたい」という想いや感覚を、これまでにも誰かに持たれたことはありませんか?
ご相談文には書かれていないことなので、これは私の勝手な推測ですが、幼少の頃のご家族の関係の中でも、似たような感覚がありませんでしたか?
もしもカウンセリングの場でしたら、その感覚がいつ、どのように、むぎのすけさんに備わったのかを掘り下げることをしていくと思います。そして、ご両親やご家族との関係もうかがってみたいです。
そして、もしもそこに何かしらの痛みがあれば、癒していくことで、今の生活の中でもむぎのすけさんがもっとラクなマインドを持てるようになるかもしれません。


◆ひとりで抱え込まないで。
むぎのすけさんは、旦那様や子供たちへの想いがとても深い方なので、家族が幸せであることがとても大事ですよね。なので、上手く運ばなかった時に「私のせいだ」と罪悪感を感じてしまわれるかもしれないし、「自分が夫をささえなければ、自分が子供を助けなければ」「自分しか、助けられる人はいない」「もっと頑張らないと」と自分のお尻を叩いてしまわれるかもしれません。
でも、これだけのことをむぎのすけさんお1人でケアしていくのは、無理があります。
むぎのすけさんがダウンしてしまったら、ご家族みんなが困ってしまうでしょう??
なので、ひとりで抱えこまず、100点満点を目指さず、是非まわりの人にサポートを求めながら、気長に構えてみてください。
物理的なサポートはもちろんですが、日々のいろいろを誰かに聞いてもらうことも、むぎのすけさんの心を健康に保つ上で、大きな助けにつながります。

「話すは放す」といいます。ご家庭のことなので、なかなかお話しづらいこともあると思いますが、そんな時にはぜひカウンセラーを頼ってみてくださいね。

先ほども書きましたが、むぎのすけさん(そして私!)には、ストレスに対する耐性がありそうです。
なので、むぎのすけさんが「しんどい」と感じた時には、その時点で既に相当大きなストレスがかかっていること、それ以上頑張ってはいけないことを、お互いよく意識していきましょう。
そして、むぎのすけさんの毎日が心健やかでありますように、心地よい時間が増えていきますように、応援しております!

 

 

心理カウンセラー リエコ

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