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心理カウンセラーリエコのブログ

いい子の中の毒

12月のお弟子さん講座。

ケーススタディで取り上げられたケースに、「いい子ちゃん」で育ってきた方のご相談がありました。

よい家庭に育ち、両親もとてもよい人。

エリート夫をもち、子供にも恵まれ、夫の両親もとてもいい人。よいところの奥様に見られる生活をしている。

兄弟たちもよい家庭をもち、本当によい家族に恵まれ幸せだなぁと感じている。
でも、申し分のない暮らしを送る一方で、ずっと前から不倫をし、そこからどうしても抜けられず苦しんでいる。

自分の中にある毒を「表」に出せない時、人はバレないように「裏」の世界で処理しようとします。それを「アンダーグラウンド」と呼び、この方にとってのアンダーグラウンドが「不倫」なんですね。

裏の世界を持ち続ける。

それは、罪悪感を持ち続ける苦しみ、自分らしさを表現できない苦しみに他なりません。

 

そこで、「表と裏を統合させる」ことをしていくわけなのですが、

根本さんが挙げられるアプローチのひとつに【両親や夫へ「恨みの手紙」を出す】というものがあったんです。

「恨みの手紙」?
このクライアントさんのような、家族や家庭環境に恵まれて生きてきた人に、両親への恨みってあるのだろうか?彼女の持つ「毒」ってどんなものだろう。

 

そこで、根本さんに質問してみました。

この方に両親への恨みの要素ってあるのでしょうか、と。

すると、

根本さん 「あなたの両親はいい人ですか?」

私    「はい(いい人です)」

根本さん 「弟は?」

私    「いい弟です」

根本さん 「じゃ、恨んでいることは?」

私    「…ある」

 

実はこのケース、「いい子をしてきた」という点で私とよく似ていました。
でも、根本さんに尋ねられるまで、私は気づいていなかったんです。

私の中に「恨みの気持ち」があることを。
いや、知っていたけど自覚がなかったというか。

改めて尋ねられたらちゃんと「ある」んだけど。。

 

根本さん 「いい子をやっている人は、むしろ恨みの塊です」

「いい子をしてきた自覚がある」ということは、その人は一生懸命に親に沿わせているわけで。

でも、両親だって人ですから、いろんな部分がありますよね。いいところも、嫌いなところも。

それでも、愛されたくて、助けたくて、嫌いになれなくて、沿わせていくのです。

でも、それは自分を抑圧すること。

無自覚な恨みが溜まっていくことは必然なのです。

その恨みを「反抗期」として表に出すことができれば、健康的に自立できるけど、

いい子をやっている人は、慢性的な抑圧に無自覚なまま時を重ね、反抗期のないまま大人になり、いつしか「自分らしさ」を失っていきます。


こういう人って、心を許した人に対しては、とても感情的になります。

自分らしさを出せるからですね。
きっとこのクライアントさんも、不倫相手と一緒にいる時は自分らしくふるまえるのでしょう。

だから、この関係を手放せない。。

 

このケーススタディによって自覚してしまった、私の中の毒。

しかも、麻痺して自覚が失われていたという衝撃。。

これについては、改めて自分と向き合ってみたいと思っています。

 

 

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