今日は『ココロノマルシェ』に寄せられたご相談にお答えしたいと思います!
ココロノマルシェとは
根本裕幸カウンセラーの「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、寄せられたご相談にお答えする、お悩み掲示板です。
+++【ご相談】+++++++++++++++++
はじめまして。いつもカウンセラーさんの個性豊かな回答を読めることを楽しみに、自分の生き方にも取り入れ参考にさせてもらっています。
わたしの悩みを聞いてください。
わたしは派遣社員として働いています。
直近の派遣先2箇所は事務とアパレル販売職でした。
どちらも人員不足で、繁忙期に向けての採用でした。
社員数にあまり余裕ながない為か、社内の雰囲気がピリピリとしていることが多く感じました。
仕事はきちんと教えていただけましたが、私自身比較的仕事を覚えて、身につけるまで時間がかからないタイプなので、派遣先からたいへん重宝がられます。
自分としてはなんだかはやく覚えてしまうという感じです。
はやく役に立てることは、まあ嬉しいのですが、褒められてもあまり嬉しくありません。
社員さんが忙しそうにしていると、本音としては、疑問点をもっと聞きたいのに遠慮してしまいます。
役割としてはそこまで難しい業務はありません。
基本的な業務と、社員のサポートが主です。必要な業務がある程度出来ているからなのか、細かいところの指摘はなく、スルーされます。
こういうときすごく寂しいのです。
仕事を覚えて、なんとかそれなりに、出来るようになって、繁忙期も乗り越えると、契約満了になります。有り難いことに、2箇所とも最後は気持ちよく送り出してもらいました。指導担当社員からは、『あなたならどこに行っても大丈夫!』とお墨付き?までいただきました。それ自体はとても嬉しいのです。
せっかく仕事覚えたのに、わたしはずっとここにいれないんだ…と毎回思います。
助けられることは、もうないということが悲しいんです。
頑張ってみとめられたら、長くこの会社においてもらえると、期待しているんだと思います。とは言いつつも、一緒に働こう!と言われたら、それは苦しく感じるような気がします。
また、正社員で長く働けるような場所ってちょっと恐いんです。
なんでこんなに評価がいいのかも、よくわかりません。私って完璧主義なんでしょうか?
周りからの評価と、どっちつかずな自分の望みと、でも自分の能力をきちんと役立てたい気持ちがあります。
困っている会社に行って助け続ける仕事の仕方にちょっと疑問がでてきてます。
これでいいのかなぁ。度々感じる悲しさや虚しさも、つらいのです。
あまりまとまりない文章のようですが、気持ちよく仕事したいのですがどうしたらいいのでしょうか
from 栗サブレさん
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栗サブレさん、はじめまして!
カウンセラーのリエコです。
ご相談文を読ませていただいて、栗サブレさんの「職場の『救世主』として颯爽と現れ、ピンチを救って去っていく」ようなお仕事ぶりが、目に浮かんできました。
どこに行っても重宝がられ、指導担当社員からは「あなたならどこに行っても大丈夫!」とお墨付きまでもらえてしまうなんて、相当デキる方なのだろうなぁ!
でも、それゆえに栗サブレさんのお悩みはとても深そうです。
気持ちよく仕事したいのですがどうしたらいいのでしょうか
栗サブレさんの「気持ちよくお仕事したい」を実現するために、まずは、なぜ気持ちよくないのかな?といったところを、ご相談文から読み解いてみたいと思います!
まず、ご相談文にあるお仕事ぶりを読ませていただいて、私が感じたこと。
それは、栗サブレさんって、とても空気が読める方なのだろうなぁということでした。仕事を覚えるのが早い&デキるというだけでなく、「周りの方から自分が求められているものを察する力」があり「周りの意向を読み取ってに沿えるセンス」があるのです。
だから、機転が利くし、周りに支障をきたさないし、察することでいろいろなことを読み取っていけるので、スッとその場に馴染んで仕事をこなせるのでしょう。それは、こんなところからも読み取れます。
社員数にあまり余裕ながない為か、社内の雰囲気がピリピリとしていることが多く感じました。・・・社員さんが忙しそうにしていると、本音としては、疑問点をもっと聞きたいのに遠慮してしまいます。・・・必要な業務がある程度出来ているからなのか、細かいところの指摘はなく、スルーされます。
これって誰にでもできることではありませんし、「センス」のようなものなので頑張ればできるというものでもありません。栗サブレさんの特質であり、魅力ですね!
◆栗サブレさんと「派遣の仕事」
どんなに素晴らしい才能をお持ちでも、派遣の仕事というのは「契約期間」が決められているため、期間満了と共に職場を離れなければなりません。よって、こんな状況が起こりやすいのではないでしょうか。
●在籍しているのは、その職場がいちばん忙しく、そのため空気がピリピリとしているような状況のタイミングである。
●繁忙期だけ仕事に呼ばれ、やっと落ち着いて仕事ができるようになる頃に去らなければならない
●派遣社員は、能力が高くても高くなくてもお給料が一定である。
●疑問点を聞きたくても、社員さんは忙しくしているので、質問しにくい状況がある。
●もっと育ててほしいけど、長期的な成長を期待されていないor求められていない感じがする。
●覚えた仕事をブラッシュアップしていくことができない。
●栗サブレさんの向上心が満たされにくい。
●評価してくれている指導担当と、期間満了のたびに別れがある。
●仕事の実績が積みあがらない。
そして、それらが栗サブレさんの「こういうときすごく寂しいのです。」という言葉につながるのかなと思いました。
困っている会社に行って助け続ける仕事の仕方にちょっと疑問がでてきてます。
これでいいのかなぁ。度々感じる悲しさや虚しさも、つらいのです。
本当は、同じ場所で、覚えた仕事をブラッシュアップしながら、自分を評価してくれている指導担当の元で研鑽を積みたい、自分の力を試したい、という想いはありませんか?
サポート業務だけではなく、「栗サブレさんの能力を生かして、主体的に進めていけるような業務」に就かれたいという想いはありませんか?
◆なぜ「気持ちよくない」のか?
ここに、栗サブレさんの矛盾があらわれています。
頑張ってみとめられたら、長くこの会社においてもらえると、期待しているんだと思います。とは言いつつも、一緒に働こう!と言われたら、それは苦しく感じるような気がします。
正社員で長く働けるような場所ってちょっと恐いんです。
職場から「あなたならどこに行っても大丈夫!」とお墨付きをもらい、栗サブレさんご自身も「頑張ってみとめられたら、長くこの会社においてもらえると、期待している」という気持ちがありながら、「一緒に働こう!と言われたら、それは苦しく感じるような気がします」。。
栗サブレさんが「気持ちよく仕事したい」が叶わないのは、この矛盾なのかなと思います。
なぜ、一緒にはたらこう!と言われたら、苦しく感じてしまうのでしょう?
なぜ、正社員で長く働けるような場所を、恐いと感じてしまうのでしょう?
これについて、2つ考えが浮かびました。
栗サブレさんは、これを読んで、思い当たる節はありますでしょうか?
①親密感の怖れ
「近づきたい、でも近づくのは怖い」。この感じは「親密感の怖れ」の状態に似ています。
親密感の怖れとは、ざっくり言うと、「近づきたいのに、『かつての痛み』による怖れが生じて近寄るころができず、離れたくなる」状態を言います。
例えば、ひとり占めしていた「お母さんの愛」を下の兄弟に奪われたなど、幼少の頃に何かしらのハートブレイクを経験されたことはありますか?歴代のパートナーとの関係で、まだ癒えていない痛みはありませんか?
②境界線の問題
「人」と「自分」との間の境界線が引けていないと、相手軸に翻弄されやすくなります。
かつて、誰かと関係が近くなることで「窮屈な想い」や「不快感」を感じた経験はありませんか?
例えば、「過干渉の母親」や「パートナー」との関係の中で、コントロールをされたり支配されるような関係性を経験したなど。
もしも、それらの痛みがみが癒えていないと、相手とのキョリが近づくにつれ、かつての痛みを思い出し、痛みから自分を守るために、関係が近くなることに怖れを抱きやすくなり「親密になりたいのに近づけない」という事象が起こります。
もしもカウンセリングの場で実際にお話しできるなら、それらの大元を辿って、痛みを癒していくことをしていくかなと思います。
◆「気持ちよくお仕事したい」を実現するために。
栗サブレさんの今後の仕事生活が、より気持ちよく、より楽しくなるために、今できることとして、このような提案を載せてみます。
①自分自身を知る
私たちは「自分のことが、1番わからない」といいます。
このご相談文を読んで、私は「栗サブレさんは、力を持て余しているのでは?」と感じたのですが、実際のところ、歴代の派遣先からは大変重宝がられ、お墨付きまでもらえるほどの能力をお持ちですよね。それなのに、栗サブレさんの自己評価は・・
なんでこんなに評価がいいのかも、よくわかりません。私って完璧主義なんでしょうか?
自分の中にある魅力や才能は、自分で気づかなければ「ない」も同然です。なんともったいないっ!
自分のことをもっとよく知って、自分の魅力を受け取ることで「自己肯定感」を上げていくことは、仕事に限らず、これから栗サブレさんが何かに挑戦するたびに、後押しをしてくれるはず。
自分が進みたい方向へ向かう時に、自分が自分のいちばんの味方で在るよう、自分との関係を密にしてみるのはいかがでしょうか?
そのためのワークとして、職場で評価してもらったことや褒められたことを書き出し、受け取る/自分の長所&短所を書き出して自分らしさを知る/1日の最後に今日頑張ったことや良かったことを数えて自分を褒める/などのワークが有効です。また、根本さんの「自己肯定感本」が大変参考になります。
②自分の理想の仕事生活を描いてみる
ちょっと想像してみてください。もしも「栗サブレさんが好きに仕事や環境や働き方を選ぶことができますよ。十分なお給料ももらえますよ。」という前提があるとしたら、どんな職場で、どのような仕事をしてみたいですか?
その時、どんな服装をして、職場の人間関係はどのような感じで、仕事の忙しさはどのくらいで、業種や仕事内容はどんなものでしょうか?できるだけ細かく描写してみてください。
理想のビジョンを描けたら、それが栗サブレさんの「気持ちよく仕事できる場所」です。
栗サブレさんは、せっかくの豊かな才能を、心の中の「怖れ」のために手放しますか?
それとも、「怖れ」を手放して、ビジョンを取りに行きますか?
どの職場でも重宝がられる栗サブレさんなので、モヤっとした気持ちを見ないことにしても、周りから感謝されそれなりに楽しく仕事生活を送ることができるはずですし。
痛みを克服して、自分の才能&魅力を知ることで自己肯定感に後押しされ、理想の場所に近づくようトライ&エラーを繰り返しながら、「気持ちよく仕事できる場所」に向かって進んでいくのもよいと思いますし。
どちらの道を選ぶかは、栗サブレさんが「どうしたいのか」によるものと思います。
どちらの道を進むにしても、仕事の合う合わない、同僚との相性の合う合わない、など「やってみなければとわからない」ことってあると思うのです。
だったら、ひとまずワクワク感じる選択肢をチョイスして、飛び込んでみたらどうかなと私は思いますが、いかがでしょうか?
栗サブレさんが、ご自分才能や魅力をさらに輝かせて、今よりも「気持ちがよい」と感じられる場所に辿り着かれますよう、応援しております!
何かしらご参考になりましたら幸いです。
ご相談をありがとうございました。
心理カウンセラー リエコ
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